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wired-glass No.2
(8mmフィルム/3.5min/2012)

●自分がまだ猫の子供だったころの微睡みの記憶。 見上げれば夜空に、母猫の片眼。

●アパートで一緒に暮らす猫にカメラを向けた作品。手持ちバルブ撮影技法による「光の絵の具」を使って3分間の時間軸を持つ映画フレームという「キャンバス」に猫の「肖像画」を描こうと試みた。
肖像画(ポートレート)ではカメラ=作者と被写体=モデルの双方の視線が、対称的に交錯する。そこには見るものと見られるもの、主体と客体の明確な関係が現れるが、カメラのブレによって撮影主体=世界の観察者の「ゆらぎ」が画調として画面に刻み込まれることで、画面は光学現象を用いた客観描写たる「映像」と、作者の「筆のタッチ」による主体的表現である「絵画」の狭間にある表現となる。主体と客体は一つの視覚の中に混ざり合い、肖像は自画像と二重写しとなる。

 

 

! 8 - exclamation8 vol.2 山形〜東京
<2012年11月24日/山形・蔵「ダイマス」>
<2012年12月8日/東京・ギャラリー世田谷233>
<2013年1月26日/東京・谷根千「記憶の蔵」>


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